【ご相談】2人の間で揺れる心|恋人との関係性にある「役割」を手放す

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こんにちは。

自分らしい人生を進むために
魅力や価値を伝え続けるカウンセラー
はくじひろです。

ココロノマルシェのご相談に回答いたしました。

*ココロノマルシェとは、根本裕幸氏「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、皆様のお悩みにお答えするサイトです。どなたでも無料でご利用いただけます。

こてつさんからのご相談です。(相談文はこちら

別れる選択について
こてつ
恋愛相談をお願いいたします。
また、私は同性愛者の為未婚です、子供はいません。
彼と付き合いもうすぐ5年となります。
同棲しており、大きないざこざも無く平和にやってきましたが、
つい最近私に好きな人ができてしまいました。

新しい彼は私をとにかく大事にしてくれて、
私は久しぶりに人に甘えることや、大事にされる感覚を持ちました。
恋人がいることは話していますが、それでもいいと言ってくれます。
久しぶりの恋愛感情に自分自身も驚いており、
今までの見ていた景色が急に色づき始めたような感覚があります。

同時に、今の彼にはそういったことが無かったと気付かされました。
今の彼と私は母と子のような関係になっており、
私が家事をしたり、慰めたり、励ましたり、甘えさせたりしています。
彼は不器用なので、相手の気持ちを考えることも、思いやりを表現することも苦手で、
私は弱音も吐けないし、彼が私を大事にしてくれてるなって実感もあまり持てていませんでした。
ただ、彼が無邪気に喜ぶ姿を見るのが好きで、愛することが大事だと思い、そのような関係に満足していました。
今になって、私の未来を考えたとき、このままでいいのか?と考えてしまいます。
一旦1人になって考えたいと思い、自分の時間が欲しいと彼に話したら大泣きしてしまいました。
5年も付き合い、彼の笑顔を考え続けていたので、
別れ話をすれば自殺すると言いかねないです。
ずっと一緒にいたいと言う彼を見ると、胸が痛く、私も上手く動けません。。
彼をそんな気持ちにはさせたくないなと思いつつも、
新しい人生を生きたいとも思ってしまいます。

私はどうしたらいいでしょうか。

こうして相談し、気持ちを伝えてくれてありがとうございます。
恋をして今まで見ていた景色に鮮やかな色を感じると、
新鮮さだけでなく暖かさを肌でも感じることができますよね。

心が欲していたものに気づけたことなのかもしれません。

今回は、「役割」という視点でお答えできたらと思います。
「役割」と聞くと、少し無機質な感じを受けるかもしれませんが、

人は心に「男性性」と「女性性」を同時に持っています。
どちらが強く出ているか、または弱いのかも「役割」の1つです。
それから、自分にない役割を補ってくれる人も役割になります。
仕事をしている自分も、恋人の前で見せる自分も、友達の前の自分も役割です。

こてつさん、彼、それから好きな人の関係性を掘り下げながら、
こてつさんなりの答えが出るようにお伝えしてみたいと思います。

愛のカタチが変わってしまう瞬間


こてつさんの愛情深さ、包容力、彼を支えようとする気持ちが強く感じられました。

>母と子のような関係

今は、そうなってしまいましたが、
もしかすると最初の頃はこてつさんの優しさや励ましで、彼も変わろうとしたり、
または成長できる場面もあったのではないでしょうか。

そうやって互いを高めあっていくことって、パートナーシップにも大切なことですよね。

ただ、母子のような関係が強まるとどうしてもパートナーシップからは遠ざかります。
こてつさんが「母」の役割を担うほど、彼の要求も大きくなってしまうかもしれません。
もっと励まして欲しい、もっと甘えたい、もっと分かってほしい、
そんな子供の部分が出てきてしまいます。

「あなたの母親じゃない!」そう言いたい気持ちを堪えながら、
それを言ったら傷つくから、嫌われてしまうから、もっと状況が深刻になるから、
そんな思いもあるのかもしれません。

罪悪感を感じることが分かっていると、彼を突き放すことなんてできません。

>彼が無邪気に喜ぶ姿を見るのが好きで、愛することが大事だと思い

愛することは素敵なことです。
もし、その愛に我慢することが含まれていたならば、
もう少しこてつさん自身の心に素直になってみてください。

ワタクシの場合は、受け入れることも愛だと頑なに信じるあまり、
いつかは分かってもらえるんじゃないかと耐えてしまったことがあります。
ただ、相手との線引きができていなかっただけなのです。

こてつさんの「愛」ってどんなことでしょうか。

求めていたものがクリアになる時


きっとこてつさんも、彼と同じように弱音を吐いたり、慰めてもらったり、時には甘えたい思いがあったのではないでしょうか。
頼られるだけでは、どんなに強い心を持っていてもしんどくなります。
そこで、彼では満たされない心を、好きな人が全て満たしてくれたのかもしれません。

やっと心を落ち着ける場所を見つけられた。
自分を表現できる人がいる。
そう思うととっても嬉しいですよね。

彼に求められなかったことを好きな人が与えてくれる。
人は、全部を兼ね備えているわけではないので、不足しているものを他者から得ようとします。

彼と好きな人の間で揺れているこてつさんだと思いますが、
本当に必要なものって何でしょうか。

>弱音も吐けないし、彼が私を大事にしてくれてるなって実感もあまり持てていませんでした。

きっと今は、それがクリアになっているかもしれません。

無意識に「親の役」を生きていない?心の投影に気づく時


こてつさんの心と役割について、もう少し探ってみますね。
心理学では投影と言われる心の動きがあります。

誰かに対して、他の人を映し出してしまうのですが、

母子のようにという時に

「彼がこてつさんに母を映し出している」

というのはわかりやすそうですね。

そして、

「こてつさんが彼に、かつての自分を映し出している」

場合もあります。

この時、こてつさんが役割として担っている「親」はこてつさんのお母さんやお父さんの場合もあります。

知らずのうちに自分の親のように振る舞ったり、またはこうあって欲しかった親を演じている可能性もあります。

投影を使って心の動きを観察する時、
人によっては見たくない傷が出てくることがあるので、
もしこてつさんが、心に負担を感じるのであれば、

親子のパターンがパートナーシップに影響する、

と言うことを頭の片隅に置いておいてください

「別れる」前に、「母」役割をやめてみる

>彼をそんな気持ちにはさせたくないなと思いつつも、
>新しい人生を生きたいとも思ってしまいます。

きっと、新しい人生に希望を持っていると思います。
どんなビジョンを描くことができますか?
どんなパートナーシップを築きたいと思いますか?

いますぐに別れることを選択すると、きっと罪悪感が大きくのしかかるかもしれません。
ここでは「母」の役割を降りることをまずはやってみてはどうでしょうか。

突き放すのではなく、母のように行っていたことを止めてみる。

こてつさんの理想のパートナーシップを伝えてみることや、
彼が望んでいることを言葉で聞いてみることもできそうですね。

>彼は不器用なので、相手の気持ちを考えることも、思いやりを表現することも苦手


彼が不器用な分、
こてつさんは察しが早いし、気持ちを汲んだ行動ができるんだと思います。

彼の自立を最優先に、手を差し伸べるのを控えてみるなど、
小さなことから始めてもいいかもしれません。

彼の自立を信じて関わることで、離れるかどうかのタイミングが訪れると思いますよ。



<愛についての自問>
・あなたが思う「愛する」とは、どんな状態ですか?
  └ その愛には、我慢や犠牲が含まれていませんか?

・相手を大切にしたくなるとき、自分にどんな気持ちで動いていますか?
・「こんな恋愛が理想」と思える瞬間は、どんなシーン?
・愛することで、自分自身をどう扱っていますか?

最後に

「別れる」という選択に迷う時、
それは“相手との距離”ではなく、“自分との関係性”を見直すタイミングかもしれません。
自分らしく安心できるパートナーシップを築けますように。

どんな選択をしても、その先にきっと大切な気づきが待っています。

お読みくださりありがとうございます。
ご参考くださったら嬉しいです。

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はくじひろ
HAKUg|sHIRO

Xにて情報発信しています ▶️ @sHIRO_HAKUg
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【経歴】
アパレル勤務
IT関連企業にてWebディレクター・プロデューサー
制作会社にてフォトSTUDIOマネージャー/イベント制作・運営
(就職氷河期世代、転職6回)

【資格】
産業カウンセラー
メンタルトレーナー
マスター・アートワークセラピスト
AAフリーダイビング1st取得フリーダイバー

40代で、やりたいことを追求する人生にシフトチェンジ。
ただ今フリーランスで心理相談師&アートカウンセラー。
「人生をクリエイトする」を体現中。