こんにちは。
自分らしい人生を進むために
魅力や価値を伝え続けるカウンセラー
はくじひろです。
ココロノマルシェのご相談に回答いたしました。
＊ココロノマルシェとは、根本裕幸氏「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、皆様のお悩みにお答えするサイトです。どなたでも無料でご利用いただけます。
雪女さんからのご相談です。（相談文はこちら）
母との癒着について
はじめまして。今年根本先生デビューをした田舎住まいのアラフォー未婚女性です。
母との癒着について相談させていただきたいです。よろしくお願いします。
私は亡くなったDV父、今は疎遠な弟2人、そして熟年で夜逃げした母を持つ虎の穴育ちです。真面目、いい子、優等生をやってきて、心理的に家族を背負ってきた人生でした。大学進学以降10年弱首都圏で生活していましたが、仕事で行き詰まり実家に戻りました。
その後父が亡くなり、7年程前から母を引き取る形で同居しております。家賃だけ折半です(光熱費等は全額私)。物心ついたときから可哀想な母の面倒をみる、という役割をやってきたせいかそれが当たり前になり、母の要求が重く感じて2年程前から家庭内別居の状態になりました。
そこで今年根本先生に出会い、母との癒着を切るべくアファメーションなどを試したところ、母から来月で家を出ていくと言われました。
効果が出たのかも！と思った反面、私の中に子どもの頃できなかった子どもをやらせてほしい、母に母をやってほしいという欲求が激しくあり、身体の一部をもがれるような寂しさ、痛み、罪悪感が出てきました。私は契約社員、母はパートでお互い薄給のため経財的にも同居にメリットはあり、あんなに嫌だと思っていたのに引き留めてしまいそうです。でも引き留めたらまた同じことを繰り返しそうで怖いです。
彼氏も友達も居らず、帰る場所も行く宛もないこんな私に何かアドバイスをいただけないでしょうか。
虎の穴育ちの長女は、家族を背負って悪戦苦闘しますよね。
時に親代わりになり、家族に気を配りながらも自分がしっかりと地に足を付けようと頑張ります。
もうその荷物を降ろしていいんだよ、
と言われても降ろし方が分かりませんよね。
「母との癒着について」がテーマなので、
雪女さんの状況に沿ってどうしたら良いかをお伝えします。
ワタクシは家族を背負っていることに長い間気づけなかったので、
雪女さんはすでに手放し、荷下ろしの段階に踏み込んでいるとお見受けしてます。
「手放す覚悟」が母との関係を動かす
母との癒着を切るためのアファメーションの効果があったんですね。
＞母から来月で家を出ていくと言われました。
これは大いに効果があったと思っていいです。素晴らしい！
どんなアファメーションだったかが分からないので、
次のステップに進む前に
以前の状況に戻って質問です。
＞母の要求が重く感じて2年程前から家庭内別居
この2年間、我慢に我慢を重ねていたと思うんですが、
我慢している間はどんな感情でした？
どんな思いでしたか？
例えば母が依存的になってしまい要求が多くなっていたなら
良い加減にしてよ！自分でやってよね。
なんでこんなこともできないの！私だってもっと楽になりたい。
なんていう怒りや、悔しさ、虚しさ、しんどさなどが湧き出てきたと思うんです。
でも、可哀想なお母さんのために、我慢して要求を聞いてきたのではないでしょうか。
それに耐えきれずに2年間の沈黙。
まるで夫婦のようですが、仲違いとか喧嘩にも見えますし、
ある意味「反抗期」のようでもあるんですね。
雪女さん、思春期の頃に「反抗期」はありましたか？
もし反抗期がなかったのであれば、この2年間を反抗期としても良いかもしれませんよ。
ここでいう「反抗期」とは、ネガティブな感情を出す練習をしながら親から離れるプロセスのようなものだと捉えてみてください。
ネガティブな感情をぶつけ合っても、互いに縁は切れない（思いやりを持っている）ことを身をもって知ることです。
反抗期を乗り越えて、親と子は自立に向かうので大事な時期なんです。
癒着が切れそうになると、痛みと罪悪感がやってくる
アファメーションの効果の後、反動が出るんです。揺さぶりですね。
よくあることですし、順調であるってことです。
＞子どもをやらせてほしい、母に母をやってほしいという欲求が激しくあり
＞寂しさ、痛み、罪悪感が出てきました。
癒着がきれそうになったり、親を手放そうと覚悟を決めると、どうしても痛みが伴います。
今までずっと一緒だったのに、という名残惜しさと、
これは見捨てることになるのかという罪悪感とともに、
自分は親不孝者なのではないかと思わずにはいられません。
これ、正常です。
今まで母のため家族のためにと自分を犠牲にしてきたならば、それは大きな優しさや愛があったから。
それを止める（癒着を切る）ということは愛がないのではないか、思いやりに欠けるのではないかと自分を責めることにも繋がります。
そこで、出てきた感情を抑えずに感じてみてください。
寂しさ、痛み、罪悪感があることを自分自身否定せずに、
「寂しいって感じてる」とじんわりと心で味わってみてください。
どうしてかというと、
虎の穴育ちの長女は「寂しいと感じてはいけない」「辛いって思ってはいけない」
と自分に言い聞かせてきた方が多いです。雪女さんはどうでしたか？
さらに、「無理しないで」「いつもありがとう」
って母から言われたことがなければ尚更のこと、
「思ってはいけない」を自分に暗示をかけてしまうんですね。
雪女さんももしそうやって自分を縛っていたのであれば、
ここは寂しさ、痛み、罪悪感など出てきた感情を否定せずに寄り添ってあげてください。
もし、怒りが出てきた時にも否定しないでください。
それらの感情はノートに書き出すことで、寄り添いになります。
「子どもとしての願い」を言葉にしてみる
感情を否定せずに感じられるようになったら次に、
自分は自分、母は母と境界線を作りつつ
＞子どもをやらせてほしい、母に母をやってほしいという欲求
これをもう少し具体的にしてください。
・子供として何をやらせて欲しいのでしょうか
・お母さんに何をやって欲しいのでしょうか
できたらノートに書き出してみてください。
実現可能かどうかは別として、子供っぽいことでも良いです。
ありがとうって言って欲しかった
頑張っているのを分かって欲しかった
私にばかり頼らずに弟に言って欲しかった
一緒にご飯を楽しく作りたかった
甘えさせて欲しかった
などなど、いろいろとあるんだと思います。
さて、ノートに書き出したらならば、それを実際にお母さんに伝えてみてください。
面と向かって伝えるのが気恥ずかしければ、手紙に書いて渡してもいいです。
出ていくと言っている母を引き留めるためではなく、
引き留めたい思いも隠さずに、でも2人の自立のために伝えてください。
ここでお伝えしている「自立」は誰にも頼らないことではないんです。
例えば、離れても頼るところは頼る、何かあった時にはサポートできるように対策をしておくなど、親子だからこそできることもあるはずです。
弟さんがいるのであれば、彼らを頼ることも「自立」への一緒になります。
もしかしたら、頼れないと思うかもしれませんが、状況を伝えておくことはあっても良いのではないでしょうか。
それから、遅れてきた思春期には、
趣味や友達、恋人を作る方にも意識を向けてみてください。
というのも思春期の「反抗期」には、親に反抗しつつも友達や仲間、学校や勉強があって力を注ぐ物事があるのでスムーズに自立が進みます。（反抗期は親子共々大変ですが）
なので、母以外で意識を向けられることを擬似的にでも作ることもお試しください。
趣味や推し活やお気に入りの場所やカフェを探すなど、小さなことで良いです。
こんな感じで癒着を切るステップを進めてみてください。
離れ離れになるとか、一切関わりを断つことが癒着を切るわけではないので、
少しづつ進めていけたらと思います。
＜親との癒着の切り方＞
・親への怒り、悲しみ、寂しさなどの感情をノートに書き出す
・本当はして欲しかったこと、やりたかったことをノートに書き出す
・親にして欲しかったことを実際に伝える（手紙に書いて渡す）
＊もし感謝の思いが出てきたら、それを伝える（手紙に書く→渡す）
親に対して面と向かって思いを伝えることを「怖い」と思ってしまうことがあります。
恥ずかしいよりも、
言ってどうなるんだろう、こんなこと意味があるのかな、と不安になってしまうなら、
カウンセリングを利用して心や感情を解きほぐしてからやってみてください。
多くのカウンセラーがそれぞれの親子問題に取り組んでいますよ。
＜「癒着と自立」の自問リスト＞
- 私の「母との関係」をふりかえる
小さい頃、母にどうしてほしかったですか？
今でも母に期待してしまうことはありますか？
母からよく言われた言葉で、今も心に残っているものは？ - 私が「我慢してきたこと」
本当は言いたかったけど、言えなかったことは？
母のためにやってきたことを、できるだけ書き出すと？
「無理してたな」と思う場面はいつですか？ - これからの「私の人生」のために
母と自分は違う人間だと感じた瞬間は？
これから、母とどんな関係でいたいですか？
もし“自分の人生”を最優先できるとしたら、何をしますか？
最後に
母との癒着を手放すことは、“縁を切る”ことではありません。
お互いが自立した上で、もう一度関係を結び直すためのプロセスです。
寂しさや罪悪感を感じたなら、
それだけ愛を注いできた証拠。
だからこそ今、自分の人生にもっと優しく責任を持っていいんです。
少しずつ、自分の心に正直になれる距離を見つけてください。
お読みくださりありがとうございます。
ご参考くださったら嬉しいです。
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➡️「繰り返す人間関係のパターンの見つけ方」
はくじひろ
HAKUg｜sHIRO
Xにて情報発信しています ▶️ @sHIRO_HAKUg
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【経歴】
アパレル勤務
IT関連企業にてWebディレクター・プロデューサー
制作会社にてフォトSTUDIOマネージャー／イベント制作・運営
(就職氷河期世代、転職6回)
【資格】
産業カウンセラー
メンタルトレーナー
マスター・アートワークセラピスト
AAフリーダイビング1st取得フリーダイバー
40代で、やりたいことを追求する人生にシフトチェンジ。
ただ今フリーランスで心理相談師＆アートカウンセラー。
「人生をクリエイトする」を体現中。