【ご相談】イライラの奥に隠れた本音と癒し方|相手にぶつける前にできること

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こんにちは。

自分らしい人生を進むために
魅力や価値を伝え続けるカウンセラー
はくじひろです。

ココロノマルシェのご相談に回答いたしました。

*ココロノマルシェとは、根本裕幸氏「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、皆様のお悩みにお答えするサイトです。どなたでも無料でご利用いただけます。

きこさんからのご相談です。(相談文はこちら

感情をぶつけたくなった時の対処法とよい関係を築く方法について

元々話すのが得意でなく聞き手になることが多く、40年間ずっと、周りの人には、いつも穏やかとか癒し系だと言われてきました。実際には、自分の感情に気づくのが遅く、その場では何も感じず後で怒りがわいてくるため、相手に感情をぶつけることがあまりありません。
後からわいた怒りをわざわざぶつける相手は、夫しかいませんでした。
ところが最近、上司に対して、自分の怒りや不満をぶつけてしまいました。仕事において自分のことを正しく理解してほしい、自分の成長について真剣に考えてほしいという気持ちからです。上司はある程度受け止めてくれたように思うのですが、それ以来、上司に気持ちをぶつけたい衝動に駆られることが何度もあり、困っています。
考えた結果、私は、相手に対して好きな気持ちが大きいほど、感情をぶつけたくなるタイプのようです。好きな相手には自分をわかってほしくて感情的になるようです。
上司のことをとても尊敬している自覚はありましたが、それだけでなく、とても好きになっていることに気づきました。なので、上司に対して怒りや不満の感情が沸き起こる度に、「私って上司のことすごく好きなんだな」と自分に話しかけることで、なんとか気持ちを落ち着かせようとしています。
そもそも上司への怒りや不満が起きないようにする方法はないでしょうか?上司に対する甘えだと思うんです。上司は立場は上ですが同年代なので、サポートし合える関係を目指していて、今のような、怒りをぶつけて甘えてしまっている状況を変えたいと思っています。アドバイス頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

感情に蓋をする癖がついてしまうと、
その場ではうまくやり過ごせたり、切り抜けられるのに、
後から沸々と抑えた怒りが出てきてしまいますよね。

自分を表現するのが苦手な分、
人の話をじっくり聞いて相手のことを理解しようという優しがあるのかなとも感じました。

ワタクシの場合も、時間差で怒りがやってくることがほとんどなので
「どうして今?」と思ってしまうことが何度もあります。

きこさんは、その怒りをぶつけてしまう相手と、
その奥にある感情に気づいていることが、すごいと思うのです。

気づくことで対処はできるので、
きこさんの状況に沿って対処法をお伝えできたらと思います。

「誰に」「どんな時に」感情が湧くかを把握するだけで、対処力は格段に上がる


怒りや不満などネガティブな感情は、できたら感じたくないんですよね。

>上司への怒りや不満が起きないようにする方法はないでしょうか?

感情は生理現象なので、起きないようにするというのは、
お腹が空かないようにすることと同じくらい無理なことなのですが、
お腹が空いたらご飯を食べるのと同じように対処は可能です。

もうひとつ、「上司」へと特定の相手であれば、
もしかしたら改善の余地は大いにありです。

まず、怒りや不満の感情が出てきたらどうするか

>「私って上司のことすごく好きなんだな」と自分に話しかけることで、なんとか気持ちを落ち着かせようとしています。


すでに、きこさん自身が対処されているので、まずはそれを続けてみてください。

一旦冷静になってその場を離れることも物理的な対処です。

さらに、きこさんがどんな人に対して感情をぶつけてしまうかも、
しっかりと把握できてますね。

>相手に対して好きな気持ちが大きいほど、感情をぶつけたくなるタイプ

尊敬する上司と旦那さん、2人の存在があるからこそ、
自分自身の思い(特性)に気づけたんではないでしょうか。

今までずっと我慢してきた感情、
抑え込んでた感情を出せる相手が2人も現れたともいえます。

感情は外に出して消化、昇華したいのですが、
意識的に抑え込んでしまうと出せずに溜まってしまいます。


今回、ようやくその感情を受け止める人が現れたので、
出してしまっている状況なのかもしれません。

感情をぶつける → 反省(罪悪感)→ 蓄積 → また爆発 → 反省(罪悪感) →・・・

こんな感じだと思うんです。
ぶつけてしまい、罪悪感を感じると自分に対して怒りが出ることがあります。
それをまた抑圧して溜め込んで、大きくなってまたぶつけてしまう。

とはいえ、ぶつけて良いわけではないし、関係性を悪化させたくないと思いますよね。

そのような時は少し過去を振り返ってみてください。

過去に、感情をぶつけて関係が悪くなってしまった人がいますか?
または、感情をぶつけてはダメだと抑え込むようになったきっかけはありますか?

きこさんであれば

>正しく理解してほしい、自分の成長について真剣に考えてほしい


そう思った相手は誰ですか?

上司に誰かを「投影」しているかもしれません。
かつて叶わなかった要望や欲求を、今度は上司に求めてしまっているとか。
かつての恋人、父母、兄弟、時には学校の先生の場合もあります。

誰を「投影」しているのかが分かれば、その人との関係をじっくりと思い返して、
叶わなかった感情を癒してあげる作業も必要です。
もし、心当たりがあれば、過去の振り返りをしてみてください。

伝えたいこと vs ぶつけたい思い。冷静と感情のバランスを見極めよう

仕事の場合、理性が働くので、冷静であればできることがたくさんあるはずなんです。

>正しく理解してほしい、自分の成長について真剣に考えてほしい

例えば、どうしたいのかを文字にして、時間をとって自分を理解してもらうことで
「(私を知ることで)あなたに、または会社や業務にこんなメリットがありますよ」

って根気よく伝えたならば、すんなりと理解してくれるかもしれないんです。

ただ、きこさんの場合、恐らくそれだけではないと思うんですね。
仕事に真剣に向き合い、上司のために、会社のためにと力を注いで励んでいるのに、
きこさんが最も大切にしている部分をスルーされてしまったり、
軽くあしらわれてしまったりすると、
この人だけには分かってもらいたい!って思いが出てきたりしないでしょうか。

特に、きこさんはじっくりと話を聞くタイプの方なので、
本当に分かってもらいたい部分だけでなく、

「話くらいちゃんと聞いてください」「どうして分かってくれなんですか!」

など、相手の態度に怒りが湧いてきてしまったりしませんか?

そして上司は、じっくり話を聞いてくれるきこさんに対して、
「きこさんなら分かってくれている」
という過信もあるかもしれません。
(上司も甘えている可能性大です)

なので、仕事の上司の場合は、
伝えたいこととぶつけたい感情(思い)を分けてみる作業も効果的です。
(ノートに書き出すといいですよ)

言いっぱなしにしない。関係性を守る「後からフォロー」の魔法



それから関係性ですね

>サポートし合える関係を目指していて

上司だからサポートして欲しい、ではないんですよね。
きこさんも上司を支えることをしっかりと理解されていらっしゃる。

パートナーシップには相互依存が大事です。
持ちつ持たれつ。
それはビジネスの場でも、二人三脚でやっているような時や、
長年の間、協力し合っている間柄ならば同様に必要な要素ですよね。

もし、感情をぶつけてしまった、思わず言ってしまった時にはフォローしてください。

「冷静になって考えたんですけど・・・」とクッション言葉をおいてもいいし、
「上司には理解してもらいたくて」と、
これまた「仕事においては」と前置きした上で正直に言うことで関係性は気まずくならずに済みます。

ただ、そんなこと気恥ずかしくて言えない、と思った場合は、
やはり誰かを「投影」している可能性があるかもしれません。
「上司と部下」という関係を越えた「誰かと私」の関係を引き継いでしまっていることもあります。

「最近、夫が話を全然聞いてくれない」という時も、
そのエネルギーの解放を上司に向けてしまったということも考えられます。

そんな場合は、旦那さんとの関係性も見直してみても良いですね。

もっと奥に辿れば、実は
「私が私のことを分かっていない」
ということもあります。

何か自分に無理をさせていないかな、誰かのために頑張りすぎて自分を犠牲にしてないかな、
そんなことも振り返ってみてくださいね。

怒りの感情は、どんな時に出てしまうのかに気づければ、ぶつける前に対処できますし、
万が一、出してしまった後でもフォローすることで関係性の維持も可能です。



<自分を見つめる質問>
感情がふっと湧いたとき、または誰かにぶつけたくなったときに自問してみてください

1)今、どんな感情を感じてますか?
(怒り、悔しさ、悲しさ、不安、がっかり、寂しさ…)

2)その感情を感じたのは誰とのやりとりですか?
(例:上司、恋人、パートナー、友達、自分自身…)

3)その感情を「分かってもらえなかった」と感じたのは、どんな部分?
(例:努力、気遣い、誠実さ、寂しさ…)

4)その「誰か」に、過去の誰かを重ねてない?
(例:親、兄弟、元恋人、元パートナー、昔の先生…)

5)本当はどうして欲しかった?
(例:話を聞いてほしかった、褒めてほしかった、一緒にいてほしかった…)

正解や間違いはありません。
自分の中から湧いてきた感情を言葉にするだけでも「寄り添い」になります。
寄り添えた分、自分に優しく丁寧に扱ったことになりますよ。

最後に

感情をぶつけてしまう時こそ、自分を大切にするサインかもしれません。

その思いの奥にある「わかってほしい」という声を、
まずはご自身が聞いてあげてくださいね。
感情と上手につきあえるようになると、
人との関係性にも自然と優しさと安心感が育っていきます。

お読みくださりありがとうございます。
ご参考くださったら嬉しいです。

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はくじひろ
HAKUg|sHIRO

Xにて情報発信しています ▶️ @sHIRO_HAKUg
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【経歴】
アパレル勤務
IT関連企業にてWebディレクター・プロデューサー
制作会社にてフォトSTUDIOマネージャー/イベント制作・運営
(就職氷河期世代、転職6回)

【資格】
産業カウンセラー
メンタルトレーナー
マスター・アートワークセラピスト
AAフリーダイビング1st取得フリーダイバー

40代で、やりたいことを追求する人生にシフトチェンジ。
ただ今フリーランスで心理相談師&アートカウンセラー。
「人生をクリエイトする」を体現中。