
こんにちは。
自分らしい人生を進むために
魅力や価値を伝え続けるカウンセラー
はくじひろです。
ココロノマルシェのご相談に回答いたしました。
*ココロノマルシェとは、根本裕幸氏「お弟子さん制度」を卒業したカウンセラーが、皆様のお悩みにお答えするサイトです。どなたでも無料でご利用いただけます。
モモンガさんからのご相談です。(相談文はこちら)
無邪気な母
母に嫌気がさして、先日とうとうLINEをブロックしてしまいました。しかしながら、とめどなく押し寄せる罪悪感や「寂しさで自殺でもするんじゃなかろうか」という不安に日々襲われています。
幼い頃からDVで浮気性な父と、天真爛漫な専業主婦の母との険悪なやり取りを見て育ち、父への不満を抱えながらも、暴力怖さに喧嘩や離婚もできなかった母は、父への悪口を私にこぼし続けることでストレス発散をさせてきました。
私は進学を機に苦しかった実家を出て30年以上経ちますが、母は毎週20~30分間、近況や困り事、父の悪口を一気に話し『モモンガ(私)に話せてスッキリした』と言って、電話を一方的に切ります。
父との関係が辛くて寂しいのかもしれないですが、母は普段から私の様子はあまり気にかけることがないからか、いつも電話のあと私はゴミ箱になったような、何かを奪われたような気持ちが残ります。また母のことは「甘えてくる妹」としてしか見られず、子供の頃から母に個人的な相談をしたことはありません(ちなみに母には姉と妹がいます)。
私は仕事もしているのでそのやり場のない気持ちを仕事モードに切り替えて生きてきましたが、今年の春にいよいよ体力気力の限界を迎えて、セラピーを受け始めました。そこで母娘の共依存のことを知り、境界線を弾く作業をコツコツやっていた矢先、パニック気味の母からの電話を受けた私がこれ以上抱えきれなくなり、冒頭の状況になった、という経緯です。
罪悪感や不安はありますが、少なくとも日に5,6通来ていた母からのLINEが今は来ないので、心は穏やかです。もう、母がいつか変わってくれるかも、という期待を捨てたい。そしてこれまで無視してきた自分の気持ちをもっと大切にしてあげたい。
今自分ができることはやっているところですが、加えて何かアドバイスなどあれば、教えていただけると嬉しいです。
母への罪悪感を感じながらも、今はご自身を大切にしようとしている相談者さん。
ここまでのプロセス、本当に大変だったと思います。
心穏やかな日々を過ごしているということで、
今までにない安堵感を得られているのかもしれません。
まだまだ拭えない罪悪感や不安もあるとのことなので、
「母から心理的に離れたい」時に出てくる罪悪感についてお伝えしようと思います。
>今自分ができることはやっているところですが、加えて何かアドバイスなどあれば、教えていただけると嬉しいです。
もしかしたら、すでに行っていることもあるかもしれませんが、
3種類の罪悪感についてお伝えするので、
それを踏まえて振り返りをしてみてください。
罪悪感を持ってしまう場面は3つあります(モモンガさんの状況を踏まえて)
①やってはいけないことをしてしまった
②自分を優先した
③被害者意識を持つ相手から煽られた
これたの手放し方、捉え方を順番にお伝えします。
罪悪感の奥にある“愛した証”
罪悪感を持つのは愛があるから。まずは、我慢したことが何かを考えてみてほしいのです。
①やってはいけないことをしてしまった
これはLINEブロックですね。
「境界線を弾く作業をコツコツやっていた」こともあって、
ついに「とうとうLINEをブロック」できたのだと感じましたよ。
>母に嫌気がさして
これが、モモンガさんの気持ちなんだと思うんです。
嫌気がさすほどの気持ちを今まで我慢していたのではないでしょうか。
その気持ちがLINEブロックという行動を取らせたはずです。
それでもやはり母への心配があって罪悪感を持ってしまうのは当然です。
なぜなら、今までの我慢は母への愛情だったと思うからです。
>父との関係が辛くて寂しいのかもしれないですが
モモンガさんなりに、お母さんの寂しさを減らしてあげたい。
少しでも辛さがなくなればいいと思って、
子供の頃から、実家を出てからもずっと悪口を聞き続けてきたんだと思うんです。
どうして聞いていたんでしょう。
「嫌だ」って言えなかったのかもしれません。
そのあたりはどうでしょうか。
そんなこと言ったら可哀想
突き放すなんてできない
親なんだからそんなこと言えない
モモンガさんとしていろんな思いがあるはずなのですが、
母に、やってはいけないことをやってしまった=LINEブロック、
これが罪悪感の1つに繋がっているんだと思います。
可哀想、突き放せない、親だから、
こんな思いが出てくるならば、それは愛情があるからこそ。
ここでもう一度、この愛情を注ぐためにモモンガさんが我慢してきたことって何でしょう。
我慢したことがそのまま愛情になってます。
例えば、
友達との約束を後回しにした
自分の時間を削った
⚪︎曜日は電話が来るので空けておいた
などなど。
母を優先した分、モモンガさんが何かを我慢してたと思うのです。
つまり、子供時代+30年間もの間、ずっと愛を与え続けてたことをご自身が認めてあげてください。
こんなにも頑張った、
こんなにも自分を犠牲にした、
それは「母のため」だと、
自分でも感じていたのかもしれません。。
モモンガさんが我慢したり、犠牲にしたことも、愛情だったと考えると、
今、その愛情を1つも与えられていないことに対しても「罪悪感」が湧いてくるのだと思います。
これが②自分を優先したことにも繋がります。
ここで捉え方の変換です。
自己犠牲や我慢することだけが「愛情」ではないですからね。
次は「見守る」ことを愛情の1つと捉えてみてください
理想の母を手放すという選択
>母がいつか変わってくれるかも、という期待を捨てたい
ここは「どう変わってくれたらいいのか」
を具体的にしてみてもいいかもしれませんよ。
次の捉え方の変換です。
子供は親に、理想を抱いてしまいます。
(その逆、親から子も一緒です)
こうあったらいいな、こうしてくれたいいな、〇〇を止めてくれたらいいなと。
そして、親なんだからいつかは分かってくれるかも、という思いも抱いてしまいます。
さて、理想を描いてみたところで、母はそのように変わりそうでしょうか。
無理そうでしょうか。
ならば「変わらない母を」を受け入れるとしたらどのくらい抵抗がありますか。
母からの悪口を聞いても聞いても、
何も変わらなかったことを考えて不甲斐なさを感じてしまうならば、
それはモモンガさんの責任ではないですからね。
悪口は、それを受け止めてくれる人がいたから続いてしまったのかもしれません。
ならばやっぱり、受け止める役を降りてみる(見守る)ことも
必要なタイミングなのではないでしょうかです。
自分の行動を変えてみることで、相手の行動が変わることもあります。
ただ、その場合も期待はせずにおくことです。
「相変わらずだな」と思えるようになったら、
きっとそのままの母を「受け入れられた」に気持ちが変化するかもしれません。
ここで注意点です。
少し距離ができると、気になってしまうんですよね。相手(母)のことが。
例えば、愚痴のこもったLINEでも、ないことに一抹の寂しさみたいなものが出てきて、
ないよりもあることに安心してしまうこともあります。
週1回くらいだったらいいのに、毎日送るからこうするしかなかった・・・とか。
また、相手が反省したかな、と思うと茶々入れたくなることもあるかもしれません。
相手の勢いが弱まったと感じると、一言言わずにはいられないような感じで、
自分から連絡してしまうかもしれません。
ここでも「見守る」ことに徹してくださいね。
苦しい環境たからこそ得た“力”
残りの罪悪感についてお伝えします。
まず、自分のことを優先してしまった場合です。
今までずっと誰かのため、相手のために自己犠牲を払っていたのに、
それを止めて自分を優先した時に罪悪感を感じます
それから、3つ目の自己犠牲を払っていた相手が、
被害者意識を持って責めてきた時に罪悪感が出てきます。
この罪悪感が出てきた時に、それに飲み込まれないことも大切です。
>これまで無視してきた自分の気持ちをもっと大切にしてあげたい。
このようにモモンガさんが伝えてくれているので、
自分のために意識が向いている頃だと思います。
罪悪感が強いと自分を優先しながらも、
母のことで後ろ髪を引っ張られるような抵抗を感じるかもしれません。
なので、無視した自分とは何だったのかを振り返ると同時に、
この環境で培われた力は何かも振り返ってみてください。
人の話を聞く力、
誰かの役に立とうとするマインド、
相手の立場に配慮する思いやり、
その他にも、仕事への集中力や社会性みたいなことも
養われてきたのではないかなと思うんです。
>これまで無視してきた自分の気持ちをもっと大切にしてあげたい。
振り返りによって、
苦境の中で得られた力もあったことを認めることで、
無視してしまった自分を癒すことにも繋がります。
そしてこれからは、自分の気持ちや思いにもっと耳を傾けられるはずです。
このように罪悪感を振り返り、手放しが進んで、自分を優先できるようになっていると
最後の
③被害者意識を持つ相手から罪悪感を煽られたとしても、
「見守る」ことができるようになっていますよ。
ここでは、「私は私」「母は母」と再び境界線を引き直してくださいね。
3つの罪悪感と手放し方
①やってはいけないことをしてしまった
→ 罪悪感を持つのは愛があるから。まずは、我慢したことが何かを考えてみてください
②自分を優先した
→ 見守ることも愛情の1つと捉えてみる
③被害者意識を持つ相手から煽られた
→ 自分の気持ちを大切にできるようになったら、「私は私」と再び境界線を引く
すでに、行っていることもあると思いますし、
振り返りや捉え直しは行きつ戻りつなので、参考になさってくれたら嬉しいです。
最後に
これまでに注いできた愛と、
その裏にあった我慢の歴史。
それを見つめ直すことで、罪悪感は少しずつほどけていきます。
今は、自分の心に耳を傾け、自分を大切にするフェーズ。
「見守る」という新しい愛し方で、
穏やかな関係と心の自由を育てていけますように。
お読みくださりありがとうございます。
ご参考くださったら嬉しいです。
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はくじひろ
HAKUg|sHIRO
Xにて情報発信しています ▶️ @sHIRO_HAKUg
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【経歴】
アパレル勤務
IT関連企業にてWebディレクター・プロデューサー
制作会社にてフォトSTUDIOマネージャー/イベント制作・運営
(就職氷河期世代、転職6回)
【資格】
産業カウンセラー
メンタルトレーナー
マスター・アートワークセラピスト
AAフリーダイビング1st取得フリーダイバー
40代で、やりたいことを追求する人生にシフトチェンジ。
ただ今フリーランスで心理相談師&アートカウンセラー。
「人生をクリエイトする」を体現中。
